平成19年4月より、厚生年金保険の新しい仕組みや見直しが実施されます。主な内容は下記のとおりです。
○65歳以降の老齢厚生年金の繰下げ制度
65歳以降の老齢厚生年金を受けることができる場合に、65歳からは受け取らずに、66歳以後に繰下げの申出をすることにより、その申出をした月の翌月から、増額された老齢厚生年金を受けとることができるようになります。なお、申し出ができるのは、平成19年4月1日以降に65歳以降の老齢厚生年金の受給権を取得する方です。
○遺族厚生年金の見直し
(1)65歳以上の方の老齢厚生年金の見直し(平成19年4月1日以降に遺族厚生年金の受給権を取得した方および平成19年4月1日前に遺族厚生年金の受給権を有する平成19年4月1日以降に65歳になる方が対象)
65歳以上の方の遺族厚生年金については、自らの保険料納付を確実に年金給付に反映する仕組みとするという考え方から、
・ご自身の老齢厚生年金額全額と
・遺族厚生年金として改正前の制度において受給できた額とご自身の老齢厚生年金額との差額
を支給するという仕組みになります。
(2)若年期の妻の遺族厚生年金の見直し(平成19年4月1日以降に受給権を有する方が対象)
夫の死亡時に30歳未満で子を養育しない妻に対する遺族厚生年金について、5年間の有期給付とされます。また、中高齢寡婦加算について、支給要件が35歳以上から40歳以上に引き上げられます。
○離婚時の厚生年金の分割制度
次の条件すべてに該当した場合に、当事者の一方からの請求により、婚姻期間等の厚生年金の保険料納付記録を当事者間で分割することができるようになります。
・平成19年4月1日以降に離婚等をしたこと
・当事者の合意や裁判手続により年金分割の割合を定めたこと
・請求期限(原則、離婚の日の翌日から起算して2年)を経過していないこと
○受給権者の申出による支給停止
年金受給権者が、自らの申出により、年金給付の全額を支給停止とする措置を受けることができる仕組みです。年金の支給の再開は、自らの意思により将来に向かっていつでも可能です。繰り下げ制度とは異なり、停止期間に応じた増額はありません。
○新たに70歳以上の被用者の雇用、退職及び報酬の額に関する届出が必要となります。(※保険料徴収の対象とはなりません)
【対象者】次の要件のすべてに該当する方
・昭和12年4月2日以降にお生まれの方であって70歳以上の方
・厚生年金保険の適用事業所にお勤めの方であって勤務日数及び勤務時間がそれぞれ一般の従業員の概ね4分の3以上の方
・過去に厚生年金保険の被保険者期間がある方
【届出書類(事業主が管轄の社会保険事務所等に提出)】
■「厚生年金保険70歳以上被用者 該当届」
対象者を新たに雇用したとき(※1)や、70歳に到達し引き続き雇用するとき(※2)(5日以内に提出)
(※1)健康保険被保険者資格取得届も同時に提出
(※2)厚生年金保険被保険者資格喪失届も同時に提出
■「厚生年金保険70歳以上被用者 月額変更・賞与支払届」
対象者の報酬に変更があったときや賞与の支払いがあったとき(月額変更届は速やかに、賞与支払届は5日以内に提出)
■「厚生年金保険70歳以上被用者 算定基礎届」
7月1日に対象者を雇用しているとき(毎年7月1日から10日までの間に提出)
■「厚生年金保険70歳以上被用者 育児休業等終了時報酬月額変更届」
対象者が育児休業等を終えて職場復帰し、報酬に変動があったとき(速やかに提出)
■「厚生年金保険70歳以上被用者 不該当届」
対象者が退職することとなったとき(※3)(5日以内に提出)
(※3)健康保険被保険者資格喪失届も同時に提出
【届出書類(被用者が選択した社会保険事務所等に提出)】
■「厚生年金保険70歳以上被用者 所属選択・二以上事業所勤務届」
対象者が2ヵ所以上の事業所に勤務することとなったとき(10日以内に提出)
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