カテゴリー「評価制度」の記事

2007年3月10日 (土)

評価制度に対する私の考え

会社員時代に評価制度を担当し、開業後も幾つか制度構築をさせていただいています。日本でも最先端と呼ばれる制度から書籍等で紹介されている各社の制度等、いろいろな制度を見てきました。

本屋に置かれた評価制度関係の書籍を開けば、どの本にも公正、公平あるいは納得性という文字が書かれてあります。殆どがそうだと思います。

詳細・緻密な評価基準を作成し、その基準に基づいて、公正で客観性のある評価を実施する・・・。とても理想的だと思います。しかし、そのような評価制度を私は目指してはいませんし、提案もしません。(というか、作成できません)。

客観性のある(万人が納得する)評価があるわけがないと、私は思っています。また、公平性や客観性を追及するために作成した複雑・難解な評価基準が、しばらくすると制度運用を不可能にします。(手間がかかり過ぎる、メンテナンスが必要、等)

そして、評価者の存在を無意味にします。なぜなら、評価者がいなくても分厚いマニュアルが評価をしてくれるからです。これにより、評価者の評価する能力が失われ、部下からの信頼も失くなってしまいます。

最も大事なことは、「評価者が責任をもって評価してやること」と「制度内容はシンプルに」だと私は思います。

特に、評価者の評価する能力を伸ばす、もっと言うと、評価者が主観が入ってもいいから自信を持って評価できるようになることが、社員のモチベーション向上にも繋がるのではないか、と考えています。

 

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2005年10月26日 (水)

「目標設定は本人が行う」という原則・・・

お客様より「目標管理評価制度を実施したい(見直したい)」という要望があり、現在制度内容を検討しています。

検討すべき項目はいろいろあるのですが、今日は目標設定方法の話です。

評価制度の一連の流れの中で、一番最初にするのがこの目標設定ではないかと思います。組織の目標を対象者本人に明示し、方向性(ベクトル)合わせをして、対象者本人が目標設定を行う・・・多分これが一般的で、本屋で「評価制度」と名のつく本を開くと、「目標設定は本人が行うのが原則」とまで書いてあったりします。理由は、本人に評価に対する責任を持たせるため、或いは自律意識・創造性を高めるため、等があるかと思います。

でも、私個人としては「目標設定は上司が考えるべき」と考えています。(事業内容や職種にもよりますが・・・)

目標管理評価制度は「単に評価し、賃金格差をつける」のが目的ではなく、「経営施策の一つ」です。会社の目標を達成するために、個人レベルでは何をどこまで達成すればいいか・・・社員一人ひとりの役割・ミッション・責任分担を明らかにすることが最初の「目標設定」だと思います。したがって、本来は上司が与えるべきものではないでしょうか。(もちろん、本人が設定し、目標設定時の面談で上司がきっちり見ているのであれば問題はないと思います)

そして、「任せた仕事をきっちりやってくれれば評価する」が、とてもシンプルで分かりやすいと思います。その上で、本人のチャレンジ目標を評価するしくみを追加すればよいのではないでしょうか。

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2005年9月10日 (土)

年功制から成果主義へ~社会保険庁~

asahi.comに記載されていた記事です。

社会保険庁は8日、職員の能力や実績を、給与や昇進に反映する民間企業的な人事評価制度の素案を公表した。管理職を対象に来月から試験的に評価を始め、来年度から実際に格差を付け始める。全国312ある社会保険事務所長クラスの場合、賞与1回あたり最大で約17万8000円の差がつく。年功的な色彩が強い国家公務員の処遇に、仕事の評価で実質的な差がつくのは異例。不祥事や無駄遣いで批判を浴びた同庁は、成果主義的な人事をテコに、組織の再生を図る考え。

評価制度の素案は「社会保険新組織の実現に向けた有識者会議」に示され、「国民年金保険料の収納率の向上」や「積極的な業務改善の提案」など、職員が自ら設定した目標をもとに5段階で評価、給与や人事配置・昇格などに反映させる。

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2005年8月 2日 (火)

部門業績で賞与に格差~松下電器産業~

7月31日のNIKKEI NETに記事が載っていました。「事業部門ごとの目標達成を確実にする」一環として、部門の業績によってボーナス支給額に差をつける制度を導入したとのことです。今年の夏のボーナスから既に全社員に適用しているようです。

私もお客様先において「部門業績等による組織評価」と「組織目標に対する本人の役割貢献度」を加味した評価制度の企画・構築をしたところでした。

部門業績を評価や処遇に反映させる方法は、各社の事業内容や社員の働き方等によって様々あると思います。個人評価に部門評価をリンク(評価ポイント、係数など)させて賞与額を決定する、あるいは「個人評価による賞与」と「部門評価による賞与」を別々に決定し支給する、等。

悩みどころは、部門評価はダメだったけど高い成果を上げた者はどうするか。逆に部門評価は高かったけど、のんびりやっていた人の評価は?・・・などなど検討するべきところは多くあります。

いずれにしても、大事なことは「社員に何を伝えたいか」だと思います。記事にも書かれてありましたが、一番の目的は「事業部門ごとの目標達成を確実にする」ことであり、そのための社員への意識付けであると思います。

ただ、記事にあった「同一資格で100万円」の文字。決して格差をつけることが目的ではないと思うのですが・・・

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2005年7月12日 (火)

有意義な「不便さ」

仕事上、評価制度/目標管理制度の構築依頼を受けることが多いのですが、その中で思ったことです。

「評価制度」に関する本をあれこれ読みますと、実に緻密で詳細な評価表(シート)をよく見かけます。部門目標、目標項目、点数配分、自己評価欄、評点、考課者の所見欄、毎月の進捗・・・評価をする上で必要と思われる項目がほとんど全て記入するようになっています。

なるほど、これだけ書けば評価はやりやすい。非常に便利そうです。

しかし、そもそも評価制度の目的は何なのでしょうか。何のためにやるのでしょう?

社員の昇進や任用、あるいは賃金等の決定要素にするという目的もあると思います。でも私は、評価制度の最大の目的は「コミュニケーションを通じた人材育成」であると思います。

また、コミュニケーションをとり、必要なアドバイスをし、真剣に悩んで評価し、部下を一人前にしていく・・・上司にとっては、評価制度を通じて部下を育成することが自身のマネジメント力開発・向上になるのです。

ですから、上司・部下のコミュニケーションを促すために、あえて「不便さ」を残すべきではないでしょうか。細かく設計しようと思えば、いくらでも(工数を考えなければ)出来てしまうのです。

大事なことは、制度の目的をまず確立し、それに基づいて構築することです。(当たり前のようですけど)

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